商品番号:1213
吉岡幸雄作 塩瀬九寸名古屋帯
商品詳細
仕立上がり品
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
吉岡幸雄
江戸時代から続く染屋「染司よしおか」の五代目当主をつとめた、染織史家であり日本の染色界の第一人者。
吉岡幸雄氏は、1946年、吉岡常雄氏、俊子さんの長男として、京都市伏見区に生まれました。
生家の「染司よしおか」五代目継承を嫌い、ジャーナリストを志望し、1967年、早稲田大学第一文学部文芸学科に入学され、卒業後、父や伯父らの傍らにいて見てきた日本の美術工芸への興味、さらには京都の重層な伝統への関心から、1973年、自らが代表となり、美術工芸図書出版「紫紅社」を設立されました。
そのまま、出版、広告、催事の世界でその才を生かすと思われましたが、生家に戻ることを決心され、1988年、「染司よしおか」五代目当主を嗣ぎ、染師福田伝士氏と二人三脚で、化学染料を一切使わない伝統的な植物染による日本の伝統色の再現に取り組まれ、毎年、東大寺お水取りの椿の造り花の紅花染和紙をはじめ、古社寺の伝統的な仕事にも多く従事されていました。
平安時代の法典「延喜式」などの古来文献を参考に材料や技法を探り、伝世の染織遺品などを研究して試行錯誤を重ね、地道な実験を繰り返すことで失われた古代の染色を次々に復活させ、東大寺・正倉院の宝物の復元や源氏物語に登場する全368色の再現・復元も果たされ、江戸時代以前に培われた植物染めの技法を用い、失われた日本古来の伝統的な色彩を現代に蘇らせました。
古来より用いられてきた天然染料による「染司よしおか」の染め。
草樹花実に宿る色を汲みだして糸や布を染める植物染や、貝による帝王紫の染色を専門にされており、平安王朝から抜け出てきたような雅やかな美しい彩りは、ひとつの色の中にも悠久の歴史と文化を感じさせます。
1946年 京都市に生まれる。
1971年 早稲田大学第一文学部卒業。
1971年 光村推古書院にアルバイトとして勤務。 父、常雄の口利きによる。
1973年 美術図書出版「紫紅社」設立。
1988年 生家「染司よしおか」の五代目当主を継ぐ。染師福田伝士氏と二人三脚で日本の伝統色の再現に取り組む
1991年 奈良薬師寺三蔵院にかかげる幡五旗を多色夾纈によって制作し、きもの文化賞を受賞 (財団法人民族衣裳文化普及協会)。
1992年 薬師寺「玄奘三蔵会大祭」での伎楽装束四十五領を制作。
1993年 奈良東大寺の伎楽装束四十領を制作。天平の時代の色彩をすべて植物染料によって再現して話題となる。
2001年 獅子狩文錦の復元制作に参加。
2002年 鹿草木夾纈屏風の復元制作に参加。
2008年 グッドデザイン賞受賞(インディペンデントディレクターとして参画) - 成田空港到着ロビーのアートディレクターをつとめる (グッドデザイン賞受賞)。また、源氏物語千年紀にあたり、源氏物語の色五十四帖を再現。
2009年 京都府文化賞功労賞受賞。
2010年 日本古来の染色法による古代色の復元、東大寺等の伝統行事、国文学、国宝修復など幅広い分野への貢献が認められ、第58回菊池寛賞受賞(日本文学振興会主催)。
2012年 放送文化の向上に功績があった人物に贈られる、第63回 (平成23年度) NHK放送文化賞受賞。
2015年 銀座もとじ和染35周年記念展出品
2016年 英国ヴィクトリア&アルバート博物館からの依頼で制作した永久保存用「植物染めのシルク」が同博物館に収蔵される。
2016年 銀座もとじ和染 個展開催
2019年 銀座もとじ和染 個展開催
2019年9月30日 死去。73歳没。
染司よしおか
江戸時代の末頃から続く、染司よしおかさんは、現在は6代目の更紗さんが、5代目幸雄さんの遺志をつぎ、紅花、紫草、団栗、刈安蘇芳など、自然の恵みを用いた植物染料のみで日本古来の伝統色をつくりだされており、東大寺をはじめ、歴史ある寺社に奉納する造り花も染めておられます。
昔ながらの手法によって生み出される日本の鮮やかな伝統色は、海外からも注目されています。訪問着や帯も、鮮やかですが化学染料にはない優しい色彩です、4代目常雄さんは世界の染色研究に没頭し、とくに貝紫の研究の第一人者でありましたので帝王紫はなかでも代表的なお色です。
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