商品番号:4284
作家不詳 花織 紬着物
商品詳細
仕立て上がり品
身丈肩 163cm 裄 63cm 袖丈 49cm 前巾 23cm 後巾 30cm
艶感のある、梨子色と灰色に色分けされた地に、可愛いらしい大小のドット柄の花織を施した、滑らかな手触りの花織着物です。断定はできませんが、秋山眞和さんが織られる綾の手紬の肌触り、作風に似た作品です。
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
地色:
灰色 灰
地色:
梨子色 明るく渋い黄
※書籍版「定本 和の色事典」にて色合わせを行っております。リンク先の色と実物は異なる場合がありますのでご注意下さい。
秋山眞和
秋山眞和氏は、沖縄で染織を始めた父である故秋山常磐氏の染色技術を受け継がれた染織家です。
故秋山常磐氏は、大正時代に染織業を展開し、撚糸業を併設し、首里上布を開発するなどしましたが、戦争による疎開や工場の焼失を経て、戦後、宮崎にて再出発をすることになりました。
息子の秋山眞和氏はその後、染織業を引き継ぎ、宮崎で琉球織物の復興に携わり、1966年に、宮崎独自の織物を目指し、恵まれた自然のある綾町で、「綾の手紬」を創製しました。
1年365日、藍との対話を欠かさず、手機と一体となり、何時間も自分と、糸と向き合い続け、日本の原産種の蚕「小石丸」の養蚕から、「藍染め」や「貝紫染め」等の天然染色、琉球由来の絣や花織を用いた織物づくりを一貫して手仕事で行い、最高の布を作り上げることにすべての情熱を注いできた秋山眞和氏。
職人としての経験、知識、ひらめき、そして熱意から生まれる作品は、国内外で認められ、国による「現代の名工」指定、黄綬褒章受賞、綾町指定重要無形文化財指定、ヨーロッパ、アフリカ等海外へ招致されておられます。
「最も高貴な色」と言われ重宝され、東ローマ帝国の滅亡とともに途絶え幻の色となった、「貝紫」による染色を藍の発酵からヒントを得て、独自の手法で日本近海に生息するアカニシ貝の内臓(パープル腺)から紫の色素の抽出と染色に成功し、世界で初めて現代に復活させ、蘇らせた秋山眞和氏。
類まれな美しい色と優れた堅牢性において貝紫は、染織職人にとり他の追随を許さない天与の染料となっています。
また、貝紫で染色する方法には、貝から分泌液を取出して布につけ、太陽光など紫外線に当てることで発色させる直接法と、藍染めの発色の原理と同様に、貝から取り出した分泌液を還元させ、布に染み込ませた後、空気に触れさせ酸化させることで発色させる還元法の2つがありますが、この還元法は、綾の手紬主宰の秋山眞和氏が、苦心と執念の末に見つけた綾つむぎ独自の技術で、天然藍の全てを極めたからこそ突き止めることができた染色法です。
そして、貝紫の技術を再現した功績により、秋山眞和氏は国から「現代の名工」に選出されました。
さらに、秋山眞和氏は、皇后様がお育てになっている日本古来の蚕の中で、最も細くて強く、しかも艶のある、“幻の絹”と称される糸を出す「小石丸(こいしまる)」の養蚕にも、桑の葉を作ることから取り組んでおられます。現在では、小石丸の養蚕を行っているのは皇室以外では秋山眞和氏のみとなっています。
その「小石丸」から取り出した糸を独自で開発した座繰り機で、30以上もの手作業での工程をかけ、時間をかけて織り上げる品は、贅沢な逸品となります。
類稀なる情熱と思い、職人の知識・経験により生まれる至極の逸品を、一度、お手に取って、味わってみてはいかがでしょうか。
日本工芸会
日本工芸会は、重要無形文化財保持者(人間国宝)を中心に、伝統工芸作家や技術者などで組織されている日本の公益社団法人です。現在は、工芸分野重要無形文化財保持者を含めて正会員役1,200名が所属しています。「日本伝統工芸展」は日本工芸会が文化庁とNHK、朝日新聞社と主催する、日本の優れた伝統工芸の保護と育成を目的にした公募展です。昭和29年から1年に1回開催しており、日本工芸の技と美が集結する場となっています。他にも人間国宝を講師とする伝承事業や記録保存などを行うなど、無形文化財の保存や伝承および公開に関する事業を進め、その実績は他に比較するもののない唯一の組織です。

秋山眞和作 紬地 八寸名古屋帯地 未仕立て品
綾の手紬染織工房製 綾の手紬 着尺 未仕立て品
秋山眞和作 綾の手紬 八寸名古屋帯地 未仕立て品
秋山眞和作 花織 綾の手紬 着尺 未仕立て品
秋山眞和作 花織 綾の手紬 着物
秋山眞和作 綾の手紬 八寸名古屋帯地 未仕立て品
秋山眞和作 花織 綾の手紬 着物地 未仕立て品
秋山眞和作 貝紫染 紬訪問着
