商品番号:2027
日本工芸会正会員 松原利男作 藍型染 小紋
商品詳細
日本工芸会正会員
仕立て上がり品
身丈約160、裄63、袖丈50、前巾25、後巾28、5㎝
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
松原利男
父である長板中形の人間国宝.松原定吉さんからその技術を受け継いだご子息の一人、松原利男さん。
日本工芸会会員で数々の賞を受賞され、後継者の育成など素晴らしい功績を残されています。
本藍による染めは様々な作り手さんが手掛けられていますが、「澄まし建て」と呼ばれる松原利男さんの藍染めは、独特の色が魅力です。
きりりとした濃藍も趣深いものですが、透明感のある薄藍色の力もそのままながらの明るく柔らかな彩りで、江戸の粋を伝える藍染めの清澄な美しさがあり、着る人をとても格好良く引き立ててくれる、清々しく瑞々しい作品は多くのファンを魅了し続けています。
藍染
藍染とは日本の伝統的な染色技法であり、深みとやわらかさが共存した青が魅力で「日本を象徴する色」とも言われています。
藍染は、植物から生成される天然染料を用いるもので、伝統的な藍染は時間と高い技術力が必要となります。
また、藍染の染料には、すくも藍と沈殿藍があります。
「藍建て」により藍の葉を刈り取り、乾燥させ、発酵させて堆肥状にした染料、すくも藍は、作るのに数ヵ月と長い期間がかかり、現在では、すくもを作る職人は数人しか存在していません。
沈殿藍は藍成分を濃縮して作られる染料で、泥藍とも呼ばれています。
藍染は綿や麻、絹のような天然繊維と相性が良い染色技法で、きれいに染まりやすく色が褪せにくい傾向があります。日本で特に生産が盛んだったのは阿波藩で、上質な藍がよく育ったことから「阿波藍」と呼ばれています。その他にも、北海道の「伊達の藍」、沖縄の「琉球藍」などが有名です。
藍色、紺色、浅葱色など、藍染は濃淡を出すこともできて、その種類は48色に及ぶのも大きな特徴です。
藍は人類最古の染料とも呼ばれ、紀元前3000年頃には既に藍染の染織が行われていたと言われています。古代文明が栄えたエジプト、インドをはじめ、世界中のさまざまな民族が用いた歴史を持ち、日本には、奈良時代に中国から朝鮮を経て藍染が伝わりました。法隆寺や正倉院にも藍染の布類が多数保管されており、平安時代までは上流階級が身に着ける高貴な色として扱われていました。
戦国時代になると、藍で染めた濃紺は褐色(かちいろ)と呼ばれ、「勝ち」に通ずるという縁起担ぎから、武士が好んで身に着けるようになりました。庶民の間に浸透したのは江戸時代になってからで、着物や作業着、のれんや生活雑貨など幅広い藍染製品が作られるようになりました。しかし明治後期に入ると、合成染料の登場や安価で早く濃く染まるインドアイが普及したため藍の生産量は激減し、第二次世界大戦中であった昭和初期には、食料を優先させるために藍は栽培禁止となりましたが、危機に直面しながらも、徳島県の職人が密かに栽培を継続したことで藍は残存し、技法の伝承は現在まで続いています。
天然染料なので肌への負担が少なく、その製品は丈夫で長持ちしやすいといった効果もあります。他にも、防虫・消臭・抗菌・紫外線防止、解熱・解毒・抗炎症薬としての効果などがあると言われています。
天然染料を使用しているからこそ楽しめる色味や風合いの変化を、実際に体験してみてはいかがでしょうか。
日本工芸会
日本工芸会は、重要無形文化財保持者(人間国宝)を中心に、伝統工芸作家や技術者などで組織されている日本の公益社団法人です。現在は、工芸分野重要無形文化財保持者を含めて正会員役1,200名が所属しています。「日本伝統工芸展」は日本工芸会が文化庁とNHK、朝日新聞社と主催する、日本の優れた伝統工芸の保護と育成を目的にした公募展です。昭和29年から1年に1回開催しており、日本工芸の技と美が集結する場となっています。他にも人間国宝を講師とする伝承事業や記録保存などを行うなど、無形文化財の保存や伝承および公開に関する事業を進め、その実績は他に比較するもののない唯一の組織です。
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