商品番号:3861
東京染繍大彦製 訪問着
商品詳細
仕立て上がり品
身丈肩 157cm 裄 64cm 袖丈 50cm 前巾 29cm 後巾 32cm
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
野口真造
染色家で大彦染繍研究所長の野口真造氏。
江戸の刺繍大御所・大彦の二代目です。
明治25年2月11日東京日本橋の呉服商野口彦兵衛氏の次男として誕生。
中学卒業後は父彦兵衛氏の教えを受け、専ら染色の考案など製作の仕事に携わりました。
自分の仕事を「利益追求」ではなく、「技術の育成」だと捉え、友禅職人を育てることに力を注ぎ、今までの型工場だった「大彦染色工場」を「大彦染繍美術研究所」に模様替えし、私宅に職人の養成所を設けられました。「下絵」「糊置き」「色挿し」「刺繍」など「友禅」の仕事には欠かせない職人を、自らの手で育てることから始められました。
古代衣裳染色の研究及びその復原をし、昭和3年これを初めて華族会館に発表された以後、染色工芸の創作の仕事に従事し、昭和26年から10年間無形文化財審議会委員をつとめ、同42年勲四等瑞宝章を受章されました。
戸板女子短大名誉 教授、日本染色美術協会々長、社団法人日本きもの文化協会々長、日本風俗史学会顧問、日本工芸会監事などを歴任されました。
皇室慶事の調整、大劇場の緞帳や大パネルなども手掛けられ、
友禅染と日本刺繍を駆使し、独自の感性で美術的な作品を多く手掛けられています。
東京友禅
東京友禅は、徳川家康が江戸幕府を開設した際、大名のお抱えの染め師や絵師などが京から移り住み、各種技術・技法が伝承され発展したといわれています。
色調を抑えた中にも秘めた美しさと気品が漂う作風が特徴です。
友禅染は、柄の輪郭を「糸目糊」で描くことで染料の滲みやはみ出しを防ぎ、繊細な色彩表現を可能にしています。
東京友禅ではその多くが、江戸小袖に用いられていた真糊糸目友禅(本糸目友禅)の製法を守り続け、抑揚のついた味わいのある染上がりにこだわっています。職人達の分業による古典的で伝統的な技法であるこの真糊糸目友禅は、高度な技術と多彩な経験を必要とします。
東京友禅(江戸友禅)とは、三大友禅(加賀友禅、京友禅、東京友禅)のひとつで、非常に有名な染め織物のことです。
1980年には「東京手描友禅」の名称で、東京の伝統工芸品に指定されています。京都の絵師、「宮崎友禅斎(みやざきゆうぜんざい)」が創始した友禅染めが、京の都から江戸へ伝わり広まったのが、東京友禅の始まりです。
公家文化の元に生まれた華麗な京友禅に対し、江戸時代の幕府から、食べるものから着るものまで細かく規制されていた時代に作られた東京友禅は、モダンで上品なコンセプトで作られています。
そんな東京友禅の着物は、日本国内だけでなく海外からも高い評価を得ています。
大彦
1875年(明治8年)より初代野口彦兵衛が創立した呉服商、約140年以上の歴史があります。大彦は友禅染めと日本刺繍を駆使した芸術的な着物、染繍作品を制作しております。
先見の明とも言うべき小袖コレクションを築いた野口彦兵衛は、友禅染という伝統的な染色技術を駆使し、独創的なデザインを表現した〈きもの〉=作品を制作する工芸家でした。高級呉服の生産は京都というのが常識であった明治20年代、野口彦兵衛は「東京ならではの染を作る」という覚悟で染工場を設立、自ら職人の育成にあたります。消耗品としての枠を超え、〈きもの〉は美術的な価値を持つという意識から、ひとつひとつに題名を付けた作品を次々と世に送り出します。野口彦兵衛の手掛けた〈きもの〉は「大彦染」と呼ばれ一世を風靡、大彦は髙島屋や三井と並び称される呉服商となりました。
「大彦染」と称された彦兵衛の店のきものは江戸時代から続く日本の伝統技法「友禅染」で染めたものです。
最高の職人・技術の粋を集めた作品は、世界にただ一つの1点物。
着物通の方の憧れ。呉服業界でも最高峰と認められた美術的価値の非常に高い東京友禅です。
京友禅とは一味違った個性的・独創的な意匠は、豪華かつ洗練された雰囲気が漂います。
初代の野口彦兵衛に続き、二代目野口真造、三代目野口彦太郎、四代目野口真太郎と、四代に渡って伝統を受け継いでものづくりを続けています。
親から子へ、子から孫へ、代々受け継ぐに申し分ないお品です。
是非手にとって、ご覧下さい。
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