この度、大変希少な人間国宝 平良敏子さん作 重要無形文化財 喜如嘉「煮綛 芭蕉布」着物を入荷いたしました!
糸芭蕉の繊維を使って織られ、「幻の布」とも呼ばれる琉球沖縄の織物、芭蕉布。
材料となる糸芭蕉の栽培に3年を費やし、約200本もの木から取り出した繊維を細く裂いては結んで糸をつくり、絣を括り、丹念に手機で織り上げることでようやく布のかたちとなる芭蕉布。
時間をかけて、丁寧な手作業により生まれた芭蕉布は、薄く張りがあり、まるでトンボの羽のように涼やかな地風を持ちます。
今回ご紹介させていただくのは、希少で大変人気のある芭蕉布の中でも、さらに珍しい煮綛芭蕉布です。
かつては、琉球王朝の士族の衣服として様々な色に染められたものが使われており、特に今回ご紹介させていただく黄色い色彩を放つものは、最上級のお品とされていました。
芭蕉の糸を綛のまま煮込むことで、独特の色を持つ煮綛芭蕉布。
木灰汁で精練し、染色するため、その工程に耐えられる糸を厳選する必要があります。
耐久性の強い染色用の芭蕉の糸は、キヤギと呼ばれる芯に一番近いところからしか取れず、大変貴重で手間のかかるものとなります。
糸を一定の長さで束ね、煮込んでいく。
福木の樹皮を細かく粉砕して煎じ、草木から得た染料を用いて、柔らかくなった糸を染色します。
こうして作られた煮綛芭蕉布は、自然からの恵みを含んだ奥深く優しい色合いとともに、豊かな表情を備えます。
草木の醸し出す奥行きのある色彩。
芭蕉布特有の張りのあるしなやかさ、福木由来の光を纏うような美しい色彩は、この上ない贅沢な質感を生み出します。
自然の温かさをそのまま映し出したような活力に満ちたお色。
風通しがよく軽やかで、艶やかな張りとしなやかな質感をもつ美しい織物。
希少な芭蕉の糸からさらに熱に耐えうる糸を選りすぐり、綛のまま煮込み、細かく粉砕したマンゴーや茜、車輪梅や福木の樹皮を細かく砕いて煎じて、草木からいただいた染料を用いて、琉球王朝において最上とされていた鮮やかな光を放つ黄色を表現した、芭蕉布特有の張りのあるしなやかさ、織り重なる福木由来の美しい色彩、艶やかで贅沢な質感を備えた、至極の逸品、人間国宝 平良敏子作 重要無形文化財 喜如嘉 煮綛 芭蕉布 着物。
芭蕉の糸が織りなす透けるような風合いの逸品。
古から続く手仕事と自然の恵みが紡ぎ出した美しい織物、ぜひお手元でご覧くださいませ。
身丈肩 174cm 裄 71cm 袖丈 49cm 前巾 27cm 後巾 33cm
お問い合わせ時は 「6月1日ブログの人間国宝 平良敏子さんの煮綛 芭蕉布 着物」とお伝えください。
今回のブログでは、鮮やかな色彩の煮綛 芭蕉布 着物に、自然のお色が美しい松竹喜生子さん作 八重山上布 九寸名古屋帯を添えてみました。
沖縄に自生する苧麻から紡いだ糸で織る涼しげな風合いが魅力の八重山上布。
島に自生する草木で染められ、鮮やかに際立つ絣。
深い色合いとなる「日晒し」を行い、八重山上布独特の工程である「海晒し」で色を止める。
八重山の強い日差し、八重山の済んだ海水、八重山の天然染料を用いた豊富な色彩から生まれる清々しい色合い。
手積みの苧麻糸を用いて、手織りした八重山上布の地に、草木染めによる淡い笹色と白緑を市松調に織り出し、うっすらと浮かぶ絣模様の横段とともに、5色の色糸を用いた可愛らしい花織の横段をポツポツと並べた、織り味豊かでいて朗らかな表情の松竹喜生子さん作 八重山上布 九寸名古屋帯です。
長さ 383.5cm 巾 32.3cm
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どちらのお品も大変人気があり、希少性の高いお品です。ぜひ、お早めにお問い合わせくださいませ。
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