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商品番号:4221

日本工芸会正会員 伊藤峯子作 首里花倉織 着物

商品詳細

日本工芸会正会員

仕立て上がり品

身丈肩 166cm 裄 69cm 袖丈 50cm 前巾 25cm 後巾 30cm

黄茶や金茶の縦縞に、可愛い小柄な花織を丁寧に織り込んだ、味わい深く大人びた風合いの伊藤峯子さん作の首里花倉織 着物です。

※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。

地色: 黄茶 
暗い橙

※書籍版「定本 和の色事典」にて色合わせを行っております。リンク先の色と実物は異なる場合がありますのでご注意下さい。

伊藤峯子

首里織の中でも、最も格式高いとされていた花倉織の作品制作を出掛けられる染織作家、日本工芸会正会員伊藤峯子さん。
第40回日本伝統工芸展 高松宮記念賞など数々の賞を受賞をされ、アトリエITO主宰でもあります。
王族だけが纏うことが許された、絽織と花織を組み合わせられた単衣絹織物。
群馬から糸を取り寄せ、ご自身で染め出します。
特に生繰りの糸は発色も艶感もよいので、花織の立体感と絽の透けがもたらす複雑な陰影に更に煌めきを加えています。
淡く、優しく、創作的な色彩感性が感じられ、花織と絽織が、静かに、そして、美しく共鳴しているかのようで首里織特有の品位と制作者の美意識が調和した格別な存在感を是非お手に取ってご覧ください。

首里の織物

首里の織物は、約500年にわたる琉球王府時代の首都・首里を中心とする地域で育まれ、伝えられてきた伝統的な染織技法です。
14~15世紀の琉球王国は、東南アジア・中国と盛んに交易を行い、その交流により織の技術を学び、幾百年と積み重ねられ、人々の努力によって沖縄の気候風土に育まれ、独自の発達をとげ、多種多様な琉球織物の個性を生み出しました。
15世紀頃には、インドを源流とする絣技法が、伝えられ、沖縄独自の「手結い絣」の手法も考案され、沖縄の風土を反映した自然や動植物のモチーフ等身近な生活の中から数多くの絣模様が織り出されました。王府は17世紀以後2度にわたり中国から高度な紋織等の技法を導入し、技法とともに繊維や染料も移入されました。
これらの天然繊維と絣・紋織りの二大技法の組み合わせによって、首里の織物は大きく発展しました。
中でも、高度な技術による優れた意匠の織物は、王府の貴族、士族用の衣服として着用されました。
特に花倉織と道屯織は、首里王府の城下町として栄えた首里のみで織られる王族や貴族専用の織物でした。花倉織は先染め紋織物で、黄地、水地、紺地などの無地や濃淡の配色が主流です。道屯織は琉球王朝時代には男性衣として用いられました。道屯織も先染め紋織物で、地色に藍染の配色が多く色彩豊富です。
また、その織手は、ほとんどが士族の妻やその娘たちであり、彼女たちの誇りある手仕事の一つであったといわれています。
「工芸の宝庫」と言われる沖縄で育った、色、柄共に、究極まで追求された格調高く、悠々として麗美な織物は、県下各地で織り継がれ現在に至っています。
「首里織」という名称は首里に伝わる種々の紋織や、絣織物を総称する名称として、昭和58年の通産省伝統産業法指定申請の際、命名されました。
現在、首里の織物は七種類(首里花織、道屯織〈両緞織〉、花倉織、諸取切、手縞、煮綛芭蕉布、花織手巾)の技法が伝えられています。
原材料は絹糸を中心に木綿糸、麻糸、芭蕉糸の素材を用い、首里の織物の特徴でもある鮮やかな色彩の染料には琉球藍、福木、鬱金、テカチ、シブキ、イタジイ、ソウシジュ等の植物染料及び化学染料を用いています。絣については、くくりは手結による絣糸が用いられ、製織は地機及び高機の、投げ杼の手織によって行われます。
現在の首里の織物は、人間国宝 宮平初子さんを筆頭に分業体制を取らず、全工程を一貫した手仕事で行う少量多品種の生産形態を守り続けています。
伝統技法の継承と創作展開を続けてきた首里の織物の需要は多く、着物や帯は県内外で高い評価を受けています。


・首里花倉織
沖縄の織物のうち最も格式の高い織物で、王家の妃、王女が着た夏衣。
花織と絽織を市松、菱形模様または、前後、左右交互に織る。

・首里花織
両面浮花織、緯浮花織、手花織、経浮花織の四種類の紋織を花織と呼ぶ。
士族以上の着衣として用いられた。

・首里道屯織
平織地の中に部分的に糸の密度を濃くして織られるもので両面使用できる。男物官衣として使用された。両緞織も同義語。

・首里絣
巾小結と呼ばれる首里独特の「手結」の技法で、絣の原型とも言われている。

・手縞
手縞とは沖縄の言葉でティジマと呼ばれる絣模様の一つを指す言葉。経緯縞の中に絣の入った織り方。

・綾の中
綾の中のアヤとは沖縄の言葉で縞を意味する言葉。経縞の中に絣柄を配列したもの。

・諸取切
首里絣の代表的な経絣と緯絣の配列。経糸にマシンを起点としてつくる沖縄独特の手法。

・首里ミンサー
変化平織の一種で、緯糸を引き揃えて太く織る畝織と両面浮花織を組み合わせた織物。「ミン」は中国語で「綿」を意味し、「サー」は「狭」のことで「綿狭帯」という小幅物の帯だと解釈されている。

*花織手巾、煮綛芭蕉布(ニーガシーバショウフ)は過去にあった技法ではありますが、現在伝産指定ではありません。

日本工芸会

日本工芸会は、重要無形文化財保持者(人間国宝)を中心に、伝統工芸作家や技術者などで組織されている日本の公益社団法人です。現在は、工芸分野重要無形文化財保持者を含めて正会員役1,200名が所属しています。「日本伝統工芸展」は日本工芸会が文化庁とNHK、朝日新聞社と主催する、日本の優れた伝統工芸の保護と育成を目的にした公募展です。昭和29年から1年に1回開催しており、日本工芸の技と美が集結する場となっています。他にも人間国宝を講師とする伝承事業や記録保存などを行うなど、無形文化財の保存や伝承および公開に関する事業を進め、その実績は他に比較するもののない唯一の組織です。



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