商品番号:1520
人間国宝 児玉博作 型紙 極縞 訪問着
商品詳細
重要無形文化財保持者(人間国宝)
仕立て上がり品
染め=左古義典
身丈肩168、裄68、袖丈49、前巾25、後巾30㎝
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
児玉博
児玉博さんは明治42(1909)年10月13日、三重県白子町に生まれ、父房吉氏に幼少時から伊勢型紙の技術指導を受けます。
大正13(1924)年白子町立工業学校を卒業すると、翌年父の死去により上京し、浅草の伊藤宗三郎に入門して同家の職人となり、縞彫を中心に修業を重ねます。
昭和4(1929)年独立して日本橋に開業。同8年、型付師小宮康助さんの型紙を彫り、以後康助、康孝父子の江戸小紋染に欠かせぬ存在となりました。
日本伝統工芸展にも出品されています。
曲一寸(約3センチ)幅に24本もの縞筋を引く精致な技で知られる『玉縞』は、伊勢型紙で染められた江戸小紋を指します。
現在、児玉博さんが手掛けた「生の伊勢型紙」の中で現存している最も細密な縞が、この『玉縞』と言われています。「伊勢型紙」の縞彫りで国の重要無形文化財保持者(人間国宝)の児玉博さんは、1992年(平成4年)1月1日、82歳にて生涯の幕を閉じられましたが、今もなお、その素晴らしい技術から生まれた着物は、多くのファンに愛され続けています。袖に手を通してみたくなってしまいますね。
江戸小紋
小紋と言われる小さな柄で型染めをした着物のことを江戸小紋と言います。
江戸時代に、武士の礼装である裃から発展したと言われており、当時は参勤交代で江戸にやってくる藩士たちを区別するため、藩ごとに決まった柄が定められていました。当時は大柄のものも存在しましたが、江戸幕府が小柄の小紋を武士の公服としたことから、各藩は競い合うかのように、より小さい柄を求め、そのことが結果的に職人の製作技術を高め、緻密で魅力ある着物になったと言われています。細かい柄になればなるほど型紙を作ることや染めることが難しくなるため、この模様は当時も格式の高いものとされていました。
また、江戸小紋は基本的に単色で作られているのが特徴ですが、その背景には江戸時代に出された「贅沢禁止令」があります。これは華やかな色や柄の着物を禁止するもので、それがかえって落ち着いた色味の中からバリエーションを楽しむ美的感覚や、細かな柄に対するこだわりが生み出されるきっかけになりました。
小紋の中でも広く認知され人気も高い江戸小紋は、細かい模様を単色で型染めした比較的落ち着きのあるデザインが特徴のお着物です。控えめながらも凝ったデザインのため、茶席や観劇、結婚式など、カジュアルからフォーマルまで幅広く着用することができますので、愛好者も多いのが特徴です。
江戸小紋は、柄ゆき次第で街着から改まったお席まで、様々な場面でお楽しみ頂ける重宝な着物です。

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