商品番号:257
藍染型絵 麻 九寸名古屋帯地 未仕立て品
商品詳細
未仕立て品
草木染研究所
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
藍染
藍染とは日本の伝統的な染色技法であり、深みとやわらかさが共存した青が魅力で「日本を象徴する色」とも言われています。
藍染は、植物から生成される天然染料を用いるもので、伝統的な藍染は時間と高い技術力が必要となります。
また、藍染の染料には、すくも藍と沈殿藍があります。
「藍建て」により藍の葉を刈り取り、乾燥させ、発酵させて堆肥状にした染料、すくも藍は、作るのに数ヵ月と長い期間がかかり、現在では、すくもを作る職人は数人しか存在していません。
沈殿藍は藍成分を濃縮して作られる染料で、泥藍とも呼ばれています。
藍染は綿や麻、絹のような天然繊維と相性が良い染色技法で、きれいに染まりやすく色が褪せにくい傾向があります。日本で特に生産が盛んだったのは阿波藩で、上質な藍がよく育ったことから「阿波藍」と呼ばれています。その他にも、北海道の「伊達の藍」、沖縄の「琉球藍」などが有名です。
藍色、紺色、浅葱色など、藍染は濃淡を出すこともできて、その種類は48色に及ぶのも大きな特徴です。
藍は人類最古の染料とも呼ばれ、紀元前3000年頃には既に藍染の染織が行われていたと言われています。古代文明が栄えたエジプト、インドをはじめ、世界中のさまざまな民族が用いた歴史を持ち、日本には、奈良時代に中国から朝鮮を経て藍染が伝わりました。法隆寺や正倉院にも藍染の布類が多数保管されており、平安時代までは上流階級が身に着ける高貴な色として扱われていました。
戦国時代になると、藍で染めた濃紺は褐色(かちいろ)と呼ばれ、「勝ち」に通ずるという縁起担ぎから、武士が好んで身に着けるようになりました。庶民の間に浸透したのは江戸時代になってからで、着物や作業着、のれんや生活雑貨など幅広い藍染製品が作られるようになりました。しかし明治後期に入ると、合成染料の登場や安価で早く濃く染まるインドアイが普及したため藍の生産量は激減し、第二次世界大戦中であった昭和初期には、食料を優先させるために藍は栽培禁止となりましたが、危機に直面しながらも、徳島県の職人が密かに栽培を継続したことで藍は残存し、技法の伝承は現在まで続いています。
天然染料なので肌への負担が少なく、その製品は丈夫で長持ちしやすいといった効果もあります。他にも、防虫・消臭・抗菌・紫外線防止、解熱・解毒・抗炎症薬としての効果などがあると言われています。
天然染料を使用しているからこそ楽しめる色味や風合いの変化を、実際に体験してみてはいかがでしょうか。

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