商品番号:4026
日本工芸会正会員 真栄城興茂作 琉球美絣 着物地 未仕立て品
商品詳細
日本工芸会正会員
未仕立て品
仮絵羽長さ 177cm 生地巾 38cm
※仕立て時の寸法ではありません。
鮮やかな黄色の地で、アクセントに深緑やピンクの縦縞を入れた、明るく可愛らしい風合いの、真栄城興茂さんの琉球美絣です。
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
地色:
黄水仙 明るい黄
※書籍版「定本 和の色事典」にて色合わせを行っております。リンク先の色と実物は異なる場合がありますのでご注意下さい。
真栄城興茂
昭和30年(1955年)沖縄県・那覇市生まれ
父は「琉球美絣」をつくった真栄城興盛氏
昭和62年(1987年)美絣工房設立
日本工芸会正会員
真栄城興茂氏は、沖縄県出身の昭和~平成時代に活躍する日本の染織家で、父親である真栄城興盛氏を早くに亡くしており、興茂氏が受け継ぐまでは母親の喜久江さんが家業を守り続けてきました。
真栄城興茂氏が家業を継ぐ決心をしたのは大学に在学中の頃で、その大きな理由は、沖縄の本土復帰後に粗悪な藍絣が出回り、「本物を伝えていくためには自分が作るしかない」と思うようになったからでした。
伝統的な琉球絣に独自の技法を加えた「琉球美絣」。およそ、半世紀ほど前、真栄城興茂氏の父親である真栄城興盛氏によって生み出された真栄城家の草木染め絣織物、琉球美絣は、沖縄で受け継がれてきた琉球絣とは一線を画するものとされています。真栄城興盛氏が制作したこの美絣は、琉球織物の伝統に抗うことなく、伝承された染織を学び、培い、自身の美意識を昇華する織物としてつくられました。
琉球美絣は琉球藍やフクギ、ヤマモモなど植物染料の優しい色合いが織りなす絣模様やグラデーションの縞、無地の空間を生かすために組み合わせた経絣が特徴です。
真栄城興茂氏は、父親とは違う、独自の琉球美絣を目指して沖縄伝統の絣柄を研究し、そこから独自の感性を織り交ぜ、遊び過ぎない品格のある絣模様を追求していきました。また、王族から一般庶民に至るまで衣料として用いられた芭蕉布を染め、精巧なものは中国の貢納品となっていた琉球藍は庶民でも貴族階級でも似合う色と捉えた真栄城興茂は、自分の手で琉球藍を建てたいと思うようになり、琉球藍の産地である本部町伊豆味に居を構え泥藍づくりにも励み、制作活動を続けています。
真栄城興茂氏の作品は、沖縄を想わせる織物でありながら、伝統的な琉球染織にはない、新鮮で、斬新な綺麗さを伝えてくれます。父母である真栄城興盛さん・喜久江さんから
興茂さんへと引き継がれ、自ら藍を育て泥藍をつくるところから始まる琉球美絣は、いま生きている、現代の美しい沖縄の織物なのではないでしょうか。
1955年 沖縄県那覇市で生まれる
1982年 第34回沖展「木綿藍染絣 変り銭玉」初入選
1983年 第35回沖展「木綿正藍染ぼかし柄」沖展賞
1985年 第37回沖展「木綿正藍染ぼかし絣四玉」奨励賞、準会員推挙
1986年 第38回沖展「木綿藍福木ぼかし格子絣」準会員賞
1987年 本部町伊豆味に「美絣工房」を開設
1989年 第41回沖展「木綿藍染絣『風車』」準会員賞、会員推挙
1994年 第41回日本伝統工芸展で初入選・文部大臣賞を受賞、受賞作品は文化庁の買い上げとなる
1996年 第33回日本伝統工芸染織展で文化庁長官賞を受賞
1998年 第32回沖縄タイムス芸術選賞で大賞を受賞
2003年 第38回西部工芸展で朝日新聞社大賞を受賞、沖縄タイムス創刊55周年記念「真栄城興茂織作品展」を浦添市美術館で開催
2005年 「うすはたの会 織作品展 ロンドン展」(ダイワジャパンハウス、イギリス・ロンドン)
2013年 第32回民族衣裳文化功労者きもの文化賞、日本伝統工芸展60回記念「工芸からKOGEIへ」(東京国立近代美術館工芸館)
2015年 沖縄県立芸術大学 工芸専攻織分野教授(~2021年)
2018年 講演会「沖縄の絣と琉球藍」(ホノルル美術館、アメリカ・ハワイ州)
2021年 沖縄県立芸術大学美術工芸学部「退任記念展」(沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館)
琉球美絣
琉球美絣は、真栄城興茂の実父真栄城興盛(故人)がつくり上げ、琉球織物の伝統に抗うことなく、伝承された染織を学び、培い、自身の美意識を昇華した、従来の琉球絣とは一線を画す絣織物草木染の絣織物です。
琉球絣の要である琉球藍の染色にこだわり独自の技法で作られた藍色は、美しく鮮やかな深い色が特徴です。
琉球藍と琉球の絣が相俟った作品性からは、琉球の伝統的な薫りを伝えながらも、現代的、かつ、瑞々しさを伴った美しさが表現され、僅かに透ける薄絹、藍の色加減、結晶の様に浮かび上がる絣が、絶妙で、創造的な美しさをつくり出し、沖縄を想わせる織物となっています。
父母である真栄城興盛さん・喜久江さんから興茂さんへと引き継がれた琉球美絣は、興盛氏が手掛けていた時代にも増して作品性が色濃く反映され、自ら藍を育て泥藍をつくる工程から始まる、たくさんの時間と手間を費やした贅沢な逸品です。
洗練された美しさを、ぜひこの機会に、お手に取って、お楽しみください。
日本工芸会
日本工芸会は、重要無形文化財保持者(人間国宝)を中心に、伝統工芸作家や技術者などで組織されている日本の公益社団法人です。現在は、工芸分野重要無形文化財保持者を含めて正会員役1,200名が所属しています。「日本伝統工芸展」は日本工芸会が文化庁とNHK、朝日新聞社と主催する、日本の優れた伝統工芸の保護と育成を目的にした公募展です。昭和29年から1年に1回開催しており、日本工芸の技と美が集結する場となっています。他にも人間国宝を講師とする伝承事業や記録保存などを行うなど、無形文化財の保存や伝承および公開に関する事業を進め、その実績は他に比較するもののない唯一の組織です。
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