商品番号:4771
糸数江美子作 八重山上布 九寸名古屋帯
商品詳細
仕立て上がり品
長さ 380.3cm 巾 30.8cm
手積みの苧麻糸を緯糸に用いて、手織りした涼やかな八重山上布の地に、ヒルギ、紅露を染料に用いた草木染めにより、淡い薄肉色の柔らかな色彩を広げ、市松調に並ぶ、可愛らしい花織の横段にうっすらと浮かぶ絣模様の横段を織り出した、肌に馴染み寄り添うような、優しく朗らかな表情の糸数江美子さん作 八重山上布 九寸名古屋帯です。
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
地色:
薄肉色 橙みの白
※書籍版「定本 和の色事典」にて色合わせを行っております。リンク先の色と実物は異なる場合がありますのでご注意下さい。
糸数江美子
糸数江美子さんは、新垣幸子さん(実姉)に師事した後、自身のアトリエにて作品を制作されています。糸数江美子さんの実姉でおられる新垣幸子さんは、八重山上布の第一人者であり、2024年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されております。
また、糸数江美子さんは、 2014年に沖縄県より指定文化財技術保持者の認定を受け、制作のみならず、文化財の保存の仕事にも携わっておられる染織家です。
琉球藍や花織をあしらった作風は新垣幸子さんと共通するものがあり、様々な草木染料で染め上げられた糸を巧みに織り上げて制作されます。
自然素材の美しさに満ちた八重山上布作品をお楽しみください。
糸数江美子氏略歴
1955年 沖縄県石垣市生まれ
1973年 沖縄県立八重山高等学校 卒業
1981年 新垣織物工房 新垣幸子(実姉) 師事
1988年 第40回沖展「八重山上布『フタジン(二ツ蛍)』」奨励賞(初出品)
1989年 第41回沖展「八重山上布『格子に蛍』」奨励賞
1993年 第45回沖展「八重山上布着尺」奨励賞、準会員推挙
1995年 第47回沖展「八重山上布着物」準会員賞
1996年 第21回全日本新人染織展 大賞 文部大臣奨励賞
1998年 第3回アジア工芸展 FBS福岡放送局賞 受賞
2000年 第5回アジア工芸展 FBS福岡放送局賞 受賞
2002年 第54回沖展「八重山上布着尺『若夏』」準会員賞、会員推挙、沖展会員
2003年 第77回国展新人賞 受賞(初出品)
2007年 マレーシア独立50周年記念 東方交流展 ヴィジットアレーシア大賞 受賞
2010年 国画会準会員となる。(2012年に、退会。)
2014年 沖縄県指定無形文化財「八重山上布」技能保持者認定
八重山上布
八重山上布は、沖縄県八重山郡周辺で作られている織物です。苧麻(ちょま/からむし)の手紡ぎ糸を使って織られ、古くは琉球王朝時代に貢布としても利用されてきました。
沖縄地方の織り物の中で唯一「刷込捺染技法」を用いて作られる織物で、焦げ茶色の絣模様が浮かび上がる清涼感あふれる白上布は、主に夏用の着物として用いられます。
主原料は苧麻から作られる繊維で、染料にはヤマイモ科の「紅露」(クール)が使われます。織り上げ後、八重山の強い日差しで日晒しを一週間から十日ほどおこない深い色合いへと変化させます。
その後、海水に晒す「海晒し」をおこないます。海水につけることで、色止めや余分な染料を落とし地色が白く晒され絣模様がより鮮やかになります。
八重山上布の特徴は、苧麻(ちょま/からむし)手紡ぎ糸のさらっとした風合いと風通しが良いこと、白地に浮かび上がる大らかな絣模様です。一反の着尺を織るための糸を作るには、経糸(たていと)が約50日、緯糸(よこいと)が約40日かかります。非常に根気のいる作業であるため、近年ではラミー糸(手紡ぎではない苧麻の糸)を経糸に使用したものも増えています。
着こなしやすく飽きの来ない八重山上布をぜひご堪能くださいませ。

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