商品番号:1946
人間国宝 佐々木苑子作 紬開き九寸名古屋帯
商品詳細
重要無形文化財保持者(人間国宝)
日本工芸会正会員
仕立て上がり品
開き仕立て
長さ約368、巾30,5㎝
温かみのある山鳩色の紬地に、繊細な横縞とともに多彩な色合いを可愛らしく市松調に配した横段を表現した、モダンな表情の中に趣豊かな味わいを感じる人間国宝 佐々木苑子さん作 紬開き九寸名古屋帯です。
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
佐々木苑子
東京都杉並区に工房を構える染織家、佐々木苑子さん。佐々木苑子さんは、「紬織」の技法を用いて魅力的な着物の数々を生み出している現代日本を代表する着物作家のひとりであり、人間国宝に認定されています。
1939年東京に生まれた佐々木苑子さんは、20代半ばから染織を志し、静岡県の手織り紬工房で平織・縞・格子の技術を学ばれ、1969年に自宅に織物工房を設立し、1971年に紬織の作品で伝統工芸新作展に初入選されました。その後、紬織と絣の研究に専念し、曲線で表現する絵絣の技を求めて、鳥取県の弓浜絣と島根県の広瀬絣を学び、鳥や花、星や月などの身近な自然のモチーフから図柄を創案し、多彩な植物染料で染めた紬糸の繊細華麗な絵絣に表すことに挑まれ、品格ある芸術性の高い紬織の絵絣へと展開させました。従来の直線的・抽象的な絣文様に加え、より繊細で詩情に満ちた絵絣を取り入れ、写生に基づく図案に沿って幾何学文様と絵絣を活用することで、独自の作風を築かれました。伝統的な紬織の技法に根差しつつ、デザイン面ではオリジナリティを前面に出し、唯一無二の前衛作家として魅力的な着物の数々を生み出されています。
その後、強靱で艶のある絹糸による絵絣や紋織の着物を日本伝統工芸展を中心に発表し続け、その技術と芸術性が高く評価されて1975年第22回日本伝統工芸展で日本工芸会総裁賞、2001年第48回展で東京都知事賞、2002年紫綬褒章、2003年第50回展で日本伝統工芸展第50回展記念賞等、受賞を重ねられました。2005年には、「紬織」で、2人目の重要無形文化財保持者・人間国宝に認定され、、2009年旭日小綬章、2010年旭日中綬章を受章を受け、現在も制作・後進の指導・普及活動に活躍しておられます。
日本工芸会
日本工芸会は、重要無形文化財保持者(人間国宝)を中心に、伝統工芸作家や技術者などで組織されている日本の公益社団法人です。現在は、工芸分野重要無形文化財保持者を含めて正会員役1,200名が所属しています。「日本伝統工芸展」は日本工芸会が文化庁とNHK、朝日新聞社と主催する、日本の優れた伝統工芸の保護と育成を目的にした公募展です。昭和29年から1年に1回開催しており、日本工芸の技と美が集結する場となっています。他にも人間国宝を講師とする伝承事業や記録保存などを行うなど、無形文化財の保存や伝承および公開に関する事業を進め、その実績は他に比較するもののない唯一の組織です。

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