商品番号:4631
上原美智子作 あけずば織 九寸名古屋帯地 未仕立て品
商品詳細
未仕立て品
長さ 483cm 巾 35.2cm
蜻蛉の羽根のように薄く透明感のある、シャリっとした手触りの独特の風合いが残る生絹を用いて、自然の温かみを感じる、麦藁色、銀煤竹、薄香の経糸で曲線で、柔らかな立桶模様が織り出された、軽やかでしなやかな、静かな絹糸の光沢が様々な表情を見せる工芸味溢れる上原美智子さん作 あけずば織 九寸名古屋帯地です。
※サイズに関して、多少の誤差はご了承ください。
地色:
麦藁色 明るく渋い橙
地色:
銀煤竹 橙みの灰
地色:
薄香 淡く渋い橙
※書籍版「定本 和の色事典」にて色合わせを行っております。リンク先の色と実物は異なる場合がありますのでご注意下さい。
上原美智子
1949年沖縄県那覇市に生まれた上原美智子さん。東京の玉川学園女子短期大学で、日本民藝館を通して沖縄の染色や焼き物などの伝統文化に触れ、沖縄について何も知らないことに気が付いたといいます。そして21歳の時に柳悦博さんに師事し、約2年半にわたり染織を学ばれました。柳悦博さんは多くの弟子を取らずに、希望者が順番待ちをしている状態だったのですが 、上原さんが沖縄出身だと知り、運よく弟子に迎え入れられたのだそうです。その後、沖縄に戻り、第二次世界大戦で衰退していた沖縄の染織を、紅型染の城間栄喜さんや芭蕉布の平良敏子さん達とともに復興に尽力された大城志津子さんに沖縄の伝統的な織物技法を学び、1979年に「まゆ織工房」を南風原町に設立し、独自の織物の制作を始めました。
自然が生み出した素材感に惹かれるという上原さんは、一頭の蚕が吐き出すそのままの細さである、髪の毛よりも遥かに細い僅か3デニールの糸で、至極の絹布を生み出しました。美しい光沢の陰影をもつ絹は、「あけずば織」と名付けられ、上原さんの代名詞ともいわれています。「あけずば」とは沖縄で蜻蛉の羽を意味し、あけずば織は、蜻蛉の羽根のように軽やかで薄く透明感のある、シャリっとした手触りの独特の風合いが特徴的です。3mの布で5gほどの重さしかないため、「天女の羽衣」とも呼ばれています。
個展やグループ展を数多く開催されている上原さん。あけずば織は着物だけでなく、ショールなども制作されており、「織ることが好き」という上原さんが全身全霊を捧げて創作される作品は世界的にも注目されています。
ぜひ、まるで空気のように軽やかな上原さんの作品をご覧ください。
略歴
1949年 沖縄県那覇市生まれ
1971年 柳悦博氏(東京)に師事
1974年 大城志津子氏(沖縄)に織物技法を学ぶ
1979年 まゆ織工房設立
1986年 グループ展「アートフォーラム(ぬぬぬ会)」
1990年 「インターナショナルテキスタイルデザインコンテスト」イゲド賞、ファッション振興財団賞
1991年 個展(スタジオ5西武百貨店・東京都)
1996年 「染織α/185号」に掲載
1998年 グループ展「朝日クラフト展」(阪急百貨店/大阪府)に招待出品
1998年 「現代日本染織展」図録(ニューヨーク近代美術館/アメリカ)に掲載
1999年 個展(ギャラリー藍ぜん/岡山県)
2000年 グループ展「現代日本染織展」(MoMA/アメリカ)開催・東京近代美術館工芸館 永久コレクション
2001年 雑誌「婦人公論」7月号(中央公論新社)に掲載・個展 佐喜間美術館/沖縄
2005年 グループ展「非常のオブジェ~現代工芸の11人展」(東京国立近代美術館工芸館/東京都)
2006年 個展「上原美智子織物展」(ヨーガンレール本社)、あけずば織のショール約50点展示販売
2013年 グループ展「第5回 吉左衛門X」/佐川美術館
2017年 グループ展「交わるいと(あいだ)をひらく術として展」/広島市現代美術館
あけずば織
あけずば織は、沖縄県の上原美智子さんの代名詞ともいわれている織物です。
「あけずば」とは沖縄で蜻蛉の羽を意味し、蜻蛉の羽のように薄く、向こう側の景色が透けてくっきり見えるほどで、3mの布で重さが僅か5g程と大変軽やかであることが特徴です。「天女の羽衣」と呼ばれる程に軽やかな理由は「糸」にあります。一頭の蚕が吐き出す糸、髪の毛よりも遥かに細い僅か3デニールの糸をそのまま用いて手織りしているためです。ものづくりに妥協を許さない上原さんは糸に大変こだわっており、純国産の春繭から上州座繰機で引かれた糸が用いられています。絹は繭の状態の蚕の身を紫外線などから守るために、セリシンというタンパク質の一種でコーティングされており、このセリシンを精練という工程により落とすことで絹が放つ煌びやかな光沢が現れます。しかし、あけずば織では絹糸を完全に精練しないことにより、シャリっとしてざらつきのある手触りの独特の風合いである絹布が織り出されます。天然のものに拘り糸を労わることによって、絹が持つ潜在能力が最大限引き出されているのです。
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